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2023.03.6
毛細管現象とは、液体が細かい隙間を重力に関係なく浸透していく現象のことです。
では、この現象によってなぜ雨漏りが起こるのでしょうか?
今回は、毛細管現象によって起こる雨漏りの原因と対策についてご紹介します。
屋根は、いくつもの屋根材を並べて作っています。
1枚の屋根材で屋根ができているわけではないので、屋根材と屋根材の繋ぎ目に隙間ができます。
ここで、「この隙間から雨漏りするのではないか?」「雨漏りをしないために隙間は塞いだ方が良いのではないか」と考える方もいらっしゃるでしょう。
実は、屋根材の隙間は塞がない方が良いのです。
屋根材の隙間を防いでも建物を完全に密閉できず、屋根の隙間を防ぐとさらに細かな隙間ができます。
そうすると、毛細管現象が起きてしまうのです。
とはいえ、思わぬところで屋根材の隙間が塞がっていることもあるため、隙間を意図的に塞がない限り毛細管現象が起こらないというわけでもありません。
では、どのような場合に屋根材の隙間が塞がるのでしょうか?
・塗料が入り込む
屋根の塗料が屋根材と屋根材の隙間に入って乾くと、屋根材の隙間を塞ぐことになります。
特に、コロニアルなどのスレートを使っていると、塗料が乾いて屋根材の隙間を塞ぐことが多いです。
そのため、屋根塗装をした後に雨漏りがしたら、屋根材の隙間に塗料が入り込んだことが原因かもしれません。
・汚れがたまる
常に雨風にさらされているので、屋根は汚れが溜まりやすいと言えます。
普段生活していても溝部分や物と物の隙間に汚れが溜まりやすいように、屋根の隙間部分も汚れが溜まり汚れが積もって、隙間が塞がってしまうのです。
また、屋根にコケが生えて隙間を塞ぐこともあります。
先ほど、毛細管現象の際に雨漏りが起こりうる原因として、屋根材と屋根材の隙間が塞がることを挙げました。
この場合、タスペーサーによる縁切りを行うことが対策として挙げられます。
縁切りとは、隙間を確保する作業で、タスペーサーというプラスティック製の部材を差し込みます。
今までは、カッターで密着した塗料をカットしていましたが、この方法は屋根本体に傷がつくため再塗装を行う必要がありました。
ところが、タスペーサーを使うことで、カッターによる縁切りの問題を解消し、再塗装の必要もなくなりました。
今回は、毛細管現象によって起こる雨漏りの原因と対策についてご紹介しました。
毛細管現象による雨漏りは、屋根材と屋根材の隙間がなくなることが原因です。
この問題を解決するためには、タスペーサーを用いた縁切りを行うことが対策として挙げられます。
これらの情報を参考に、毛細管現象によって起こった雨漏りの対策を行ってください。