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2025.09.16
前回の記事ではヘアクラックについて解説しましたが、今回は劣化がさらに進んだ場合に起こる『構造クラック』について解説します。
構造クラックとは、建物の構造部材に生じるひび割れのことを指します。
外壁に現れるひび割れの中でも、構造クラックは特に深刻な問題を引き起こす可能性が高いため、注意が必要です。
構造クラックは建物の構造的な強度や安定性に影響を及ぼすため、早急な対応が求められます。
構造クラックの特徴としては、幅が広く深さも深いことが挙げられます。
一般的には、クラックの幅が0.3mm以上の場合は構造クラックの可能性が高いとされています。
また、クラックが外壁全体に渡っている場合や、同じ箇所で繰り返し発生する場合も構造クラックの疑いがあります。
構造クラックが発生すると、建物に様々な問題が生じる可能性があります。
これらの問題は、放置するとさらに悪化し、建物の安全性や価値に大きな影響を与えることがあり、防水性能の低下、建物の耐久性への影響、美観の損失と資産価値の低下について詳しく説明します。
防水性能の低下
構造クラックが発生すると、まず防水性能が低下します。
クラックを通じて雨水や湿気が建物内部に侵入することがあり、これにより以下のような問題が発生します。
内部の腐食とカビの発生
雨水が侵入すると、内部の木材や鉄筋が腐食しやすくなります。
また、湿気がたまることでカビが発生し、室内環境が悪化します。
特に、カビは健康に悪影響を及ぼすことがあるため、早急な対応が必要です。
絶縁効果の低下
湿気が断熱材に侵入すると、断熱性能が低下し、室内の温度調整が難しくなります。
これにより、冬場の暖房費や夏場の冷房費が増加する可能性があります。
建物の耐久性への影響
構造クラックが建物の耐久性に与える影響は非常に大きいです。以下のような問題が発生することがあります。
構造部材の弱体化
クラックが進行すると、構造部材自体が弱くなり、建物全体の耐久性が低下します。
特に、鉄筋コンクリート構造では、鉄筋の腐食が進行するとさらに深刻な問題となります。
地震や強風に対する耐久性の低下
構造クラックが発生すると、建物の耐震性や耐風性が低下し、地震や強風時に大きなダメージを受けるリスクが高まります。
これにより、建物全体の安全性が脅かされます。
美観の損失と資産価値の低下
構造クラックは見た目にも大きな影響を与え、建物の資産価値に影響を及ぼします。
外観の劣化
外壁に目立つクラックがあると、建物の外観が悪化し、見た目の印象が大きく損なわれます。
特に、住宅や商業施設では、外観が重要な要素となるため、美観の損失は避けたいところです。
資産価値の低下
構造クラックが放置されると、建物の資産価値が低下する可能性があります。
売却や賃貸を検討する際には、クラックの有無が価格に直接影響するため、早急な修繕が重要です。
このように、クラックを放置していいことは何一つありません。
大きなひび割れができてしまう前にメンテナンスをすることが好ましいですが、もし構造クラックを見つけてしまったら、早急に専門業者へ調査の依頼をするようにしましょう。
弊社でも、診断・見積もりを無料で行っておりますので、お気軽にご相談くださいね!